甲斐駒ヶ岳 黒戸尾根

 冬山シーズンも終幕を迎える3月下旬、雪と氷の世界を求めて甲斐駒に登った。黒戸尾根は、麓の駒ヶ岳神社から山頂まで標高差2200mと日本一長い尾根の一つ。冬季でも営業している七丈小屋に泊り2日かけて登った。七丈小屋では、今はこの小屋の主人でもある登山家の花谷泰広氏に会うことができた。山頂にアタックする2日目は、上部でかなりの強風が予想され花谷氏のススメもあり早朝暗い中を出発。途中日の出を拝んだあと、モルゲンロートに赤く染まる甲斐駒の岩峰を目指して雪稜を辿った。心配された8合目付近の危険箇所は、気温が低い時間に通過したことで雪も適度にしまっていてロープを使わずに超えることができた。山頂では紺碧の青空の下に広がる360度の大パノラマを楽しむ。北岳、塩見岳、荒川岳と続く南ア主脈連山のその白雪を抱いた姿が印象的だった。(T.S.)

 

<実施日>3月25日(木)~26日(金)  <参加者>3名
2021年03月25日