甲川
中国地方随一の名渓と言われる甲川(きのえかわ)を遡行しました。伯耆大山の中腹に流れる沢です。遡行グレードは3級。上中下の3つの廊下から構成されていて、一度廊下に入るとゴルジュなので両岸が切り立ち高巻きはできません。深い淵を流れに逆らいながら滝の落下点まで泳ぎ着いたら、轟々と流れ落ちる水流に沿って滝を攀じ登る。「泳ぎ、攀じる」をひたすら繰り返します。淵の泳ぎで溺れては困るのでライフジャケットを付けました。さらにウエットスーツを上下着込んで臨みましたが、それでも日の差さない谷は水温も低く体の震えが止まりませんでした。滝の登攀は手がかりが乏しく、残置ハーケンに加え、カムや人の肩や頭、アブミなど使えるものはなんでも使いました。上の廊下は数年前の豪雨による崩壊で埋没していたので、その手前の中の廊下を過ぎたところで林道に逃げ遡行を終えましたが、それでも幾つかの滝でルート工作に手間取り、結果11時間を超える長丁場となりました。(T.S.)
<実施日>7/31(日) <参加者>3名
<コース>鶯橋(入渓)-上の廊下手前(脱渓)-林道終点