奥多摩 鷹ノ巣谷

 残暑が厳しい中、冷風を求めて鷹ノ巣谷を遡行した。鷹ノ巣谷は、稲村岩尾根の東側にある谷で、鷹ノ巣山を源頭に稲村岩の袂で日原川に合流する沢である。沢登りの難易度は初級に属するが、標高差千mを沢伝いに登るので体力が試される。日原集落から日原川の谷に下り巳の戸橋を渡って左手に河原を降りると鷹ノ巣谷の出合いがある。ここで身支度を整えて入渓。小滝が次々に現れる。谷は深く水量は豊富。岩を穿つ水の音が谷にこだまする。1時間ほど遡行すると谷のハイライトである2段20mの大滝が現れる(写真)。ほぼ垂直な壁を水がしぶきを上げながらゴーゴーと流れ落ちる姿は圧巻。水際の右の壁にロープを出して取り付く。大滝を後にするとすぐに二俣が現れる。右手の水の戸沢を進む。しばらく小滝が続くがやがて水流も細り源頭に入る。源頭の崩壊地を正面に見たら左手の尾根筋に取り付く。急な斜面の藪を漕ぐこと30分でヒルメシクイノタワにたどり着いた。下山は稲村岩尾根をくだる。登山道は後半の沢沿いにくだる部分が崩壊で通行不能なため直接沢を下降した。谷の遡行が5時間半、下山が2時間半。トータル8時間の行程であった。
(T.S.)

 

<実施日>9/10(木)  <山行参加者>4名

<コース>日原—鷹ノ巣谷-大滝-ヒルメシクイノタ-稲村岩尾根-日原

2020年09月13日